5th Jul

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ゼロからのヒンディー 第1回

ヒンディーの
「あ、い、う、え、お」

インド大使館のカルチャーセンター、ICCでヒンディーを習い始めました。
「ヒンディー」とはインドの公用語の言語。インドは多言語国家で、公用語はヒンディーの他に州ごとに公式に使える言語としてベンガル、マラティー、タミルなど22の指定言語があります。ただし、国の規定する「国語」ではありません。

ヒンディークラスでは最初の一歩としてヒンディーの母音とその文字であるデーヴァナーガリーを習いました。
母音から始めるのには意味がありまして、ヒンディーの母音は日本語と共通点があるんですね。日本語の「あ、い、う、え、お」に相当するヒンディーの母音の基礎第一歩は「あ、い、う、り、えー、おー」とその変形なのです。母音の基礎がヒンディーも日本語も順番がそっくりですね。これには訳があります。どちらも発音の分類をサンスクリットにならったからです。日本のあいうえお分類(五十音)は弘法大師空海と真言宗の僧侶が中国で勉強したサンスクリットの分類を日本語に当てはめたものが現代まで広まった、という説が有力のようです。という訳で日本語話者としては親しみやすい「あいうえお」から始めるのが良さそうですね。

というわけでヒンディーのあいうえお


aā ア/アー


iī イ/イー


uū ウ/ウー


ṛ リ


eai エー/アエ


oau オー/アオ

文字は全く馴染みがないですが
順番はとっても馴染みがありますね。

Macでの打ち方は<Devanagari QWERTY>でOpt+aで “अ”、Opt+Shift+aで “आ”。他の母音も同様。
 
 

おまけ インドの挨拶

インドの挨拶は「ナマステー」が有名です。我々日本人がインドで挨拶する時に「ナマステー」と言っておけばおおむね失礼にはあたらないのですが、宗教によってインド人が日常的に使う挨拶は異なります。以下、代表的な3つの挨拶を紹介します。
 

namaste/namaskâr–ナマステー・ナマスカール 
नमस्ते / नमस्कार
インド人の8割ともいわれるヒンドゥーの人々が使う挨拶。「こんにちは」でも「おはよう」でも「さようなら」でも使う。日本語の「どうもー」みたいなニュアンスか?
でも直訳は「敬礼(きょうらい)します」という重い意味。「エゴを捨てた行動」という意味という解釈もある。仏教漢語でいう「南無」。

 

assalâm alaikum–アッサラーム・アライクム
अस्सलाम अलैकुम
インド人の1〜2割程度のイスラム教徒の挨拶。「神の平和があなたの上に」の意味。

 

Sat Sri Akâl–サト・シュリ・アカール
सत स्री अकाल
インド内では数パーセントの人口割合ですがターバンを巻くインド人として数の割に目立った存在のスィク教徒の挨拶。「真実は永遠なり」との意味(ネット調べ)。
(7/28追記)実際の発音はかなり省略されて「サシアカール」といった風に言っているようです。

以上、ICCの澤田彰宏先生の授業を中心に▶Wikipedia,▶sansaraからの情報を追加して寄稿しました。

(西村淳一)