先生のお誕生日に、先生から私たち生徒へビスケットが配られた。
インドでは師匠と弟子とで同じものを食べることを尊ぶ場面があるのだそうだ。先生もグルジーのお誕生日にラスグッラを皆で食べたと教えてくださった。
ラスグッラ、あま〜いあま〜いミルク団子が先生のインド修行時代のエピソードには度々登場する。中でも、グルジーが口にポンとラスグッラを入れてくれた、という話は印象的だ。レッスンでやれどもやれども怒られ通しで、空腹で力も出ずにぼろぼろになっているところに、顔をあげさせ、食べさせてくれた、と。
私自身はグルジーにお会いすることは叶わなかったし、オリッサへも行ったことがないけれど、お二人の姿が目の前に見えるような、土地の風も感じられるようないきいきとした大好きなお話。きっと、格別に美味しかったに違いない。
帰省土産がお楽しみのお盆明けのスタジオで、
私は“たくさん補講を受けたで賞”をいただいた。
愛らしい赤いネックレスに、ほわっと心があたたかくなった。
「嬉しい!」素直に思えることこそが最大のごほうびなのだと思う。
ビスケットの味わいも、ネックレスの輝きも、自分次第なんじゃないか。
美味しさを、美しさを大切にしたい。
また頑張ろう!
(橘田妙子)
▶ラスグッラ(参考)